インナーブランディングで変える社内風土|神戸の医療法人での取り組み

医療法人様のインナーブランディングの様子

企業や法人のインナーブランディングは、単なるデザインやスローガン作りにとどまりません。組織の「強み」を再認識し、自社の価値をスタッフ自身が語れる状態にすることが重要です。今回は、兵庫県神戸市の医療法人様でのシナリオデザインを活用したインナーブランディングの事例をご紹介します。

神戸市長田区の医療法人様でもインナーブランディングミーティングの様子

スタッフ主体のボトムアップ文化へ

このプロジェクトでは、従来のトップダウン型の風土を、スタッフが主体的に動くボトムアップ型の風土へと変えることを目指し取り組まれました。そのために、まずはチームで自社の価値を再確認することからスタート。ワークショップを通じて「自社の強み」を言語化し、それをもとにロゴやポスター、スローガンを作成しました。
初めは何をやらされているのか見当がつかないメンバー様。回によっては私の言葉や表現も足りず、皆さんにやってほしいことが伝わりにくい時もありました。

「語ること」で強まる愛社精神と誇り

宿題やご自身たちで主体的に答えをまとめておいてもらう「自主ミーティング」なども行われたり、スタッフ様ご自身がコンセプトづくりに関わることで、企業文化に対する理解が深まり、愛社精神や誇りを持つきっかけになります。ただ指示されただけを行うのではなく、自分たちが考えた言葉やデザインが社内に広まることで、より主体的な次の行動につなげていきます。

部署を越えた相互理解と一体感

もともと医療機関としては珍しく、他部署との交流のある法人様ですが、さらに異なる部署のスタッフが協力しながら取り組んだことで、お互いの価値観に触れるコミュニケーションが生まれました。普段話さない部署の考えを知ることで、新しい視点が得られるというのも、この取り組みの大きなメリットです。

ナラティブなアプローチで社会との親和性を高める

さらに、組織の価値を単なるキャッチコピーではなく、ストーリーとして発信し、ナラティブなアプローチとしてユーザーを主人公にしたキャッチフレーズに。これにより、スタッフだけでなく、患者様や地域社会にも自社の理念が伝わりやすくなりました

まとめ

ブランドは「自分たちで語る」時代へ

インナーブランディングは、単なるデザイン作りではなく、「自分たちの言葉で自社の価値を語る力を養う」プロセスです。この医療法人様の事例を通じて、シナリオデザインを活用したブランディングが社内風土を変え、組織の価値をブラッシュアップするい手伝いができました。「ブランディング」には終わりがありません。
今後も、企業や医療機関の「らしさ」を引き出す取り組みを続けていきたいと思います。